今回は、古文の敬語についてです。まず、基本的なポイントをまとめておきます。
[1] 尊敬語
動作や状態の主体 (動作主) となる人に対する、話し手 (書き手) の敬意を表す。「……なさる」「お……になる」などと訳す。
(敬意の方向) 地の文:作者 → 動作をする人、会話文:会話主 → 動作をする人
[2] 謙譲語
動作や作用の受け手に対する、話し手 (書き手) の敬意を表す。「……し申し上げる」などと訳す。
(敬意の方向) 地の文:作者 → 動作を受ける人、会話文:会話主 → 動作を受ける人
[3] 丁寧語
話し方や書き方を丁寧にして、聞き手 (読み手) に対する敬意を表す。「……です」「……ます」「……ございます」と訳す。
(敬意の方向) 地の文:作者 → 読み手、会話文:会話主 → 会話の聞き手
さらに、二重敬語について。
[1] 二重敬語 (最高敬語)
尊敬+尊敬 …… 身分の高い人に用いる。
[2] 二方面への敬語
謙譲+尊敬 / 尊敬+丁寧 / 謙譲+丁寧
…… 動作をする人、受ける人、聞き手 (読み手) のうち、二人に敬意を表す形。
※ 今回は、これらのポイントを参考にしてください。ヒントはなしで行きます。
【問】 次の下線部の敬語について、(i) 敬語の種類、(ii) 誰から誰に対する敬意を表したものかを、例にならってそれぞれ答えよ。ただし、[ ] の内容は、こちらで補ったものである。
(例) 惟光 (これみつ) [は源氏を] 尋ね 聞こえ て、御果物などを参らす。
(答) 謙譲語、作者 から 源氏
(1) 帝、なほめでたく思しめさ るる こと、せき止めがたし。
(2) 惟喬親王 (これたかのみこ)、例の狩しに おはします 供に、馬の頭なる翁つかうまつれり。
(3) 翁、皇子に申すやう、「いかなる所にかこの木は さぶらひ けむ。」
(4) [大納言殿が中宮定子に] 「あはれともや 御覧ずる とて。」などのたまふ御ありさま、これよりなにごとかはまさらむ。
(5) 「君はあの松原へ入らせたまへ。兼平 (かねひら) はこの敵防ぎ候はん。」と [兼平が義仲に] 申し ければ、
※ 現代語の「ご覧になる」「申す」は、それぞれ尊敬語、謙譲語であることからわかると思ったのですが、意外に (4),(5) の正答率が低かったです。また、「兼平が義仲に申しければ」というくだりにだまされたか、「兼平 → 義仲」の誤答も多かったです。あくまで地の文なので、作者から動作を受ける人への敬語となります。
順位 | ハンドル | 素点 | 最終到着時間 |
---|---|---|---|
1 | 地蔵 さん [初制覇] | 100- | 8/ 1, 00:00 |
2 | 辻。 さん | 100- | 8/ 1, 00:00 |
3 | CRYING DOLPHIN さん | 100- | 8/ 2, 00:00 |
4 | 溝部 光洋 さん | 100- | 8/ 2, 00:00 |
5 | LION さん | 100+ | 8/ 2, 22:52 |
6 | L.O.N さん | 100- | 8/ 3, 23:25 |
7 | のわのわ さん | 100- | 8/ 4, 00:00 |
8 | 圭太 さん | 100- | 8/ 4, 00:00 |
9 | とらいしくる さん | 100- | 8/ 4, 09:54 |
10 | Hamayan さん | 100+ | 8/ 6, 21:15 |
11 | mhayashi さん | 100+ | 8/ 6, 23:05 |
12 | BossF さん | 90 | 8/ 3, 16:25 |
13 | tub@sa さん | 70 | 8/ 1, 22:50 |
14 | bobsan さん | 70 | 8/ 4, 02:29 |
おめでとうございます! (参加 14名 / 8月6日 確定)
※ ちなみに、地蔵さんのリトライタイムは、31日の23時35分でした。